市街化調整区域での医院開業
2019年07月30日
理想の戸建クリニックを開設
市街化調整区域での開業をサポート致します
近年、駅前には競合クリニックの進出は既に出尽くしている感があるので、市街化調整区域での開業を検討される例も増えてきました。その点につきまして、開業地をご検討の先生方に理解を深めて頂ければと、情報をまとめました。
市街化調整区域とは?
市街化調整区域とは、都市計画法(第7条以下)に基づき指定される、都市計画区域における区域区分(線引き)のひとつで、対照的なものは「市街化区域」というものです。市街化区域内は、大まかに言って「住居地域」「商業地域」「工業地域」などその用途が指定され、それぞれ建てられる建物の規制がされていますが、基本的には「すでに市街地を形成している区域及びおおむね10年以内に優先的かつ計画的に市街化を図るべき区域」とされているのに対し、「市街化調整区域」は、「市街化を抑制すべき区域」とされています。
その為、市街化調整区域内には、例え土地の持ち主であっても、自由に建物を建てることが出来ず、建てられる建物にも制限が加えられています。また、建物を建てる場合にも、数多くのプロセスを経る必要があります。
一般的には、郊外の田畑が広がっているエリアは調整区域の事が多いのですが、幹線道路沿いは市街化区域とされていることもあります。
市街化調整地域で開業するには?
先生方が開業地を検討される場合、エリアとしては、駅前か人の集まる場所、目立つ場所などご希望はそれぞれですが、駅前などは既に同じ科目が開業されていたり、物件が無かったりと、物件探しに困られる事が少なくありません。
そこで次に目を向けるのが郊外と言う事になりますが、奈良県や兵庫県、滋賀県などでは少し郊外へ出て住宅地から外れると、市街化調整区域と言うところが多いのが現状です。全国市町村の用途地域はこちらから確認して頂けます。
開業のメリット
- 土地の価格、賃料が安い
- 競合医院が少ない
- クリニックを建てた場合、建物が少ないエリアなので目立ちやすい
- 建物の広さや形など、自由度が高い
- ビルテナントと違い、患者さんも駐車場から医院にすぐ入れる(通院しやすい)
開業のデメリット
- 通常、駅からは距離がある
- 近くに調剤薬局が無い
- 広くて停めやすい駐車場を作る必要がある
- ビルテナントと違い、建物を建てる必要がある
- 手続き、許認可に時間・コストがかかる
市街化調整区域での医院開業の3パターン
土地購入
土地を買い、建物をドクターご自身で建てるパターンです。
一番費用が掛かりますが、市街化調整区域なので市街化区域と比べて土地は安いですし、毎月賃料を支払う必要は無くなります。
土地賃貸
土地を借りて、ドクターご自身で建物を建てるパターンです。
市街化調整区域の土地賃料は非常に安く、エリアにもよりますが、坪当たり1,000円以下で借りられるケースが多いです。坪当たり1,000円で200坪借りても、月々20万円で済みます。
ただし、人の土地の上にドクター所有の建物を建てることになるので、契約の際は後々トラブルにならない様に専門家に入ってもらう必要があります。
建てて貰って賃貸
その土地のオーナーさんに建物を建てて貰って借りるパターンです。
内装はドクターご自身でされる事も多いのですが、場合によっては内装まで作ってもらって賃貸する方法もあります。また、当社のご紹介により調剤薬局さんに建ててもらうパターンもあります。
市街化調整区域での医院開業の要注意点
土地は広めに確保
患者さん用駐車場だけでなく、先生用・スタッフ用も必要になります。
郊外では、駐車場の停めやすさも大きな競争力となります。
開業スケジュールに余裕を
市街化調整区域では、用途変更や開発許可申請等の行政手続きが必要となりますので、タイトなスケジュールだと予定していた開業時期が延びてしまう可能性も出てきます。余裕を持った開業計画が必要です。
専門家のサポートが必要
調整区域の特異性もあり、土地の用途変更、形質変更、そして建築と高度な専門知識が必要になります。最初の段階から専門家に関与させる事が、順調な開業の決め手となります。
クリニックエステートのサポート内容
クリニックエステートでは市街化調整区域内の土地探し、土地家屋調査士や建築士などの専門家とチームを組み、先生の希望に合った開業最適地をお探しします。また、土地オーナーとの交渉や調剤薬局の誘致など、トータルでサポートさせて頂きます。お気軽にお問い合わせください。