「郊外型」医院開業スタイルへの変遷
2019年07月30日
クリニックの開業をお考えの先生方にとって、「開業場所の検索」が大きな問題であることは、言うまでもありません。一旦開業すれば、基本的には10年、20年とそこで診療をする訳ですから、自宅からの通勤時間や患者層も重要な条件となります。
科目によっては、駅前が望ましいものもありますが、駅前を中心に医療ビルの建設ラッシュだった頃もあり、今となっては主要な駅前には、無い科目は非常に少なくなっています。
そのため、最近では住宅地に近い幹線道路沿いや、ショッピングセンター近くなど、郊外で開業される先生方が増えています。ショッピングセンターの中となると、買い物ついでに寄ってもらえるとか、場所の説明をしやすいなど、メリットもありますが、坪当たり2万円など賃料も高くなりますし、駐車場から遠いなど、建物の中に入ってしまう事によるデメリットもあります。
そんな状況の中、郊外で開業する際のパターンをお伝えしたいと思います。
1.ドラッグストア(スーパー)併設型建て貸し
郊外のドラッグストアは、駐車場も広く作られており、40~50坪程度の建物なら建てられます。
処方箋薬局併設の所もあり、好都合です。
平均的なドラッグストアで一日400~500人程度は買い物に訪れますので、認知されやすいという利点もあります。
この場合、ドラッグストアに建物を建てて貰い、賃貸するという形になります。
2.単独型建て貸し
地主さんに建物を建てて貰い、賃貸するものです。
クリニックに適当と思われるエリアの土地で空き地を探し出し、地主さんに直接交渉したり、建て貸しで貸
したい地主さんを建築会社や不動産会社で探します。
そこに、ある程度の希望を伝え、地主さんの費用で建物を建ててもらって借りることになります。
内装は先生が自分でするケースが多いです。
3.借地自己建築
土地を借りて、自分でクリニックを建てるものです。
土地の場合は、当然エリアによりますが、だいたい坪数千円のレベルです。
駐車場を広く取ったとしても150坪あれば十分と言えます。
坪2,000円とすれば、150坪で30万円です。
そこにクリニックの建築費用が必要になります。
ただ、賃貸契約形態を慎重に吟味することと、調剤薬局をどうするかは考えないといけません。
4.土地購入自己建築
一番費用がかかる方法です。
土地を買い、自分ですべて建てるものです。
家賃は必要ありませんし、引退するとしても財産は残ります。
また、将来承継医師を見つけて権利を売り、医院を貸して賃料収入を得るという事も可能になります。
全てにメリットデメリットはありますが、一番自分のコンセプトに近い立地はどこかという判断基準で優
順位を決めていく事が大切です。
当社では、先生の開業コンセプトを明確にする「コンセプトシート」をご準備しています。
ご依頼いただけましたら、メールでお送りさせて頂きますので、お気軽にお申し出ください。
また、ご希望により、コンセプト固めもお手伝いさせて頂いております。